2014年09月03日
2011年09月24日
2010年10月21日
キタワセソバ
続々入荷中の新そばです!

今回は北海道のJAきたそらちより日本一の生産量を誇る、幌加内産のキタワセソバという品種のソバの実です。
キタワセソバは国の奨励品種にも指定をされており、「食の安全」と「生産の安定」を認められている、非常に素晴らしいソバでもあります。
ソバの実は清涼な土地で良く育ちますので、収穫は北海道を皮切りに徐々に日本列島を南下してくるのです。金太郎そばでは年間約1トンのソバの実を使用するので、生産量NO.1の北海道が中心ですが、福島産なんかの東北のも入荷してきます。
で、
新そばって何が良いっかって・・・・
それは・・・
やはり獲れたてが持つ瑞々しさ、そう、水分とその香りの強さです。
以前紹介のこちら
ソバに水分が多くあるということは、蕎麦を打つ時に、例えば水打ち(二八)なら通常、粉全体に対して45%前後の加水率で打つところを40%以下で打つことが可能になり、より蕎麦の香りを濃縮できるのです。つまり、蕎麦打ち人にとってみれば、この秋の新そばの季節の到来はまさに心躍る季節でもあるのです。
そして、それは御厨そば(山芋打ち)にとっても然りです。
そんなわけで

ひこべえにかけて行きます!
ふるいにかかった

これがその一番粉
で、これが

ふるいに落ちなかった外皮と甘皮。
これをもう一度ひこべえにかけると・・・

これが新そばの真骨頂!!香りの一番強い、甘皮をふんだんに含んだ二番粉。

水分が、瑞々しさが~

断然、違います!!
秋です。
そう、
断然、蕎麦です!!
次回は自然薯行きま~す!
2010年03月22日
自家製粉 その② 駿河そば編
今日は引き続き、自家製粉のお話を・・・
金太郎そばでは、御厨そば(黒そば)と駿河そば(白そば)という呼び名で二種類のそばを選べる形でお出ししています。
今回は駿河そばです。当店では「白そば」と言われているそばのそば粉の製粉についてです。
駿河そばとは当店の屋号 「駿河流 手打そば 金太郎」 にも表記してあるように、創業当初より提供しているそばのことです。
そもそも、屋号に江戸前そばと呼ばれている「藪」「更科」「砂場」などの譜系は多く存在してますが、「~流」というような流派は特になく、創業者である社長(親父)が勝手に?ネーミングしたものです。^^
その由来とは・・・
御殿場の農家では古くから、来客や人寄せに山芋で打ったそばをもてなす風習があります。
そこに目を付けた社長が、東京や県外の方にも御殿場にいらした時はこの山芋そばを是非食べて頂きたいという願いと、水で打つのが当たり前の日本そばに一線を画す形をとるために名付けたものです。
つまり、「駿河流」とは「金太郎そばオリジナルの製法」と解釈してください。
話が逸れましたが、当店では10年前までは先日お話した、「玄そば」ではなく、丸抜きと呼ばれる外皮(殻)をキレイに取った「抜き」というそばの実一本で製粉していました。
つまり、現在は玄そばと抜きの二種類を製粉しているのです。
それがこれ。


この抜きも北海道白滝村産です。
玄そばとの違い

これを石臼に


最初に出てきた粉

近くで見ると

これも玄そば同様サラサラした粉が・・・
ふるいに「かからなかった」粉はというと

こんな感じで受け口に自動で戻って出てきます。楽ですね^^
ではよく見てみましょう

これが甘皮と呼ばれている粉です。
最初に出てきた粉と見比べると

まったく違う粉に分別されているのがよくわかるとおもいます。
この粉こそがそばの実の最大の特徴の甘皮で、そばの実の部位で一番の香りと甘み、そして粘りを持つ粉でもあります。これをさらに挽いて最初の粉と合わせたものを「挽きぐるみ」と呼ばれ、田舎そばともよばれている全国的に人気の高いそば粉です。
そして前回同様に・・・


う~む、実にいい粉です^^
もちろん、水で打っても美味いんですが・・・
金太郎そばでは当然、山芋で打ちますっ!!
そして前回の黒そば、今回の白そば、違いを是非食べ比べてみてください。
それと余談ですが・・・
ちなみに「さらしな粉」とは最初に出てきた粉を最も細かいメッシュでふるって出る、一つのそばの実から約10%のみしか製粉出来ない貴重な粉で、風味は無いかわりに素晴らしいのど越しと透明感が出ます。さらにその粉に抹茶を入れて茶そばに、柚子を擦って柚子そば、他にも胡麻そば、南京そば、紫蘇そば、などなど多様なそばを作ることが出来ます。
金太郎そばでも今年は5年ぶりに例の自家製抹茶で茶そばを復活させますので、乞うご期待です!!
前編~後編と長く続きましたが、こういった作業が出来るのが自家製粉のメリットであり、楽しさでもありますし、
そして何より、実に「シンプル」だとおもいます。
だって!
すべて自己管理、自己責任ですから。
将来はそばの実の栽培もしてみたいものです・・・。
次回は山芋について書きたいと思います。
金太郎そばでは、御厨そば(黒そば)と駿河そば(白そば)という呼び名で二種類のそばを選べる形でお出ししています。
今回は駿河そばです。当店では「白そば」と言われているそばのそば粉の製粉についてです。
駿河そばとは当店の屋号 「駿河流 手打そば 金太郎」 にも表記してあるように、創業当初より提供しているそばのことです。
そもそも、屋号に江戸前そばと呼ばれている「藪」「更科」「砂場」などの譜系は多く存在してますが、「~流」というような流派は特になく、創業者である社長(親父)が勝手に?ネーミングしたものです。^^
その由来とは・・・
御殿場の農家では古くから、来客や人寄せに山芋で打ったそばをもてなす風習があります。
そこに目を付けた社長が、東京や県外の方にも御殿場にいらした時はこの山芋そばを是非食べて頂きたいという願いと、水で打つのが当たり前の日本そばに一線を画す形をとるために名付けたものです。
つまり、「駿河流」とは「金太郎そばオリジナルの製法」と解釈してください。
話が逸れましたが、当店では10年前までは先日お話した、「玄そば」ではなく、丸抜きと呼ばれる外皮(殻)をキレイに取った「抜き」というそばの実一本で製粉していました。
つまり、現在は玄そばと抜きの二種類を製粉しているのです。
それがこれ。


この抜きも北海道白滝村産です。
玄そばとの違い

これを石臼に


最初に出てきた粉

近くで見ると

これも玄そば同様サラサラした粉が・・・
ふるいに「かからなかった」粉はというと

こんな感じで受け口に自動で戻って出てきます。楽ですね^^
ではよく見てみましょう

これが甘皮と呼ばれている粉です。
最初に出てきた粉と見比べると

まったく違う粉に分別されているのがよくわかるとおもいます。
この粉こそがそばの実の最大の特徴の甘皮で、そばの実の部位で一番の香りと甘み、そして粘りを持つ粉でもあります。これをさらに挽いて最初の粉と合わせたものを「挽きぐるみ」と呼ばれ、田舎そばともよばれている全国的に人気の高いそば粉です。
そして前回同様に・・・


う~む、実にいい粉です^^
もちろん、水で打っても美味いんですが・・・
金太郎そばでは当然、山芋で打ちますっ!!
そして前回の黒そば、今回の白そば、違いを是非食べ比べてみてください。
それと余談ですが・・・
ちなみに「さらしな粉」とは最初に出てきた粉を最も細かいメッシュでふるって出る、一つのそばの実から約10%のみしか製粉出来ない貴重な粉で、風味は無いかわりに素晴らしいのど越しと透明感が出ます。さらにその粉に抹茶を入れて茶そばに、柚子を擦って柚子そば、他にも胡麻そば、南京そば、紫蘇そば、などなど多様なそばを作ることが出来ます。
金太郎そばでも今年は5年ぶりに例の自家製抹茶で茶そばを復活させますので、乞うご期待です!!
前編~後編と長く続きましたが、こういった作業が出来るのが自家製粉のメリットであり、楽しさでもありますし、
そして何より、実に「シンプル」だとおもいます。
だって!
すべて自己管理、自己責任ですから。
将来はそばの実の栽培もしてみたいものです・・・。
次回は山芋について書きたいと思います。
2010年03月19日
自家製粉 その① 御厨(みくりや)そば編
ブログを始めて二週間、だいぶ要領も掴めてきました。
そろそろお蕎麦の話も書いていこうかな・・・っと。
そこで、今日は 「自家製粉について」 です。
今でこそ当たり前になった蕎麦屋の自家製粉ですが、20年前ではそれほど見かける店はなかったと記憶しています。
金太郎そばでは、もちろん20年前に導入~


しっかりメンテナンスしているんで、元気に稼働しています。
そして肝心のそばの実の紹介!金太郎そばでは2種類のそばをお出ししていますが、まず御厨そば(黒そば)から



今現在は北海道の白滝村産のキタワセそばという品種を使用していますが、他にも幌加内、深川、新十津川、といった北海道産の玄そばを中心に低温庫にて管理しています。


通常、北海道産は比較的価格が安定していて品質も優れていますが、昨年は日照不足により不作だったため、北海道産に限らず、全国的に値段が高騰してしまいました。
でもまあ、代わりにいろいろな産地の玄そばが入ってきたので、ある意味製粉するのが楽しいですけど・・・
これをまず、一番上の受け口に玄そばを流すと、少しづつ石臼に入っていきます。


石臼で挽かれた荒い粉と細かい粉が同時に出てきて、下のふるいに落ちます。

ちなみにふるいの中はこんなかんじ。この下にもっと細かいメッシュのふるいがあります。

ふるいに「かかった粉」は

一番下の箱に溜まっていきます。
もっと近くでよく見ると

最初に出てきた粉はサラサラした白い粉です。
そして最初にふるいに「かからなかった粉」をもう一度石臼にかけると

今度は少し黒くなってでてきます。さらにふるいに「かからない粉」をかけると

かなり黒い粉となり出てきます。

違いがはっきりわかりますね。
色が黒くなっていくのは、外皮が細かく粉砕されただけではなく、甘皮と呼ばれる特に香りと甘み、粘りが強い部分が何度も石臼に細かく粉砕されていく過程に関係しています。
また、この3種類を当店独自の配合で合わせますが、良いそば粉とは製粉されたとき、手で掴んで形が出来るものが、程良く水分がある上質なそば粉と言われています。それは産地で明らかに違います。
今使っている白滝村のはこんなかんじ


なかなかです。
石臼の回転スピードやふるいのメッシュの違いも重要なんですが、それはまた今度で説明します。
と、以上がいわゆる、金太郎そばの御厨そば(黒そば)に使用するそば粉です。
自家製粉のメリットはこういった工程を自ら行うことで、様々なそば粉を製粉出来るということと、いつでも製粉出来ることで、風味が損なわれないという利点があります。ですから、次の日に打つ分だけのそばの実を挽くことを常に心がけています。
そして・・・
当店は水を一切入れません。それが御殿場(御厨)地方のそばですし、この上質のそば粉と「後日紹介」する山芋で練り上げたそばが・・・
「駿河流 手打そば 金太郎」 でございます。是非、一度ご賞味下さい。
次は白いそばについて書きたいとおもいます。
そろそろお蕎麦の話も書いていこうかな・・・っと。
そこで、今日は 「自家製粉について」 です。
今でこそ当たり前になった蕎麦屋の自家製粉ですが、20年前ではそれほど見かける店はなかったと記憶しています。
金太郎そばでは、もちろん20年前に導入~


しっかりメンテナンスしているんで、元気に稼働しています。
そして肝心のそばの実の紹介!金太郎そばでは2種類のそばをお出ししていますが、まず御厨そば(黒そば)から



今現在は北海道の白滝村産のキタワセそばという品種を使用していますが、他にも幌加内、深川、新十津川、といった北海道産の玄そばを中心に低温庫にて管理しています。


通常、北海道産は比較的価格が安定していて品質も優れていますが、昨年は日照不足により不作だったため、北海道産に限らず、全国的に値段が高騰してしまいました。
でもまあ、代わりにいろいろな産地の玄そばが入ってきたので、ある意味製粉するのが楽しいですけど・・・
これをまず、一番上の受け口に玄そばを流すと、少しづつ石臼に入っていきます。


石臼で挽かれた荒い粉と細かい粉が同時に出てきて、下のふるいに落ちます。

ちなみにふるいの中はこんなかんじ。この下にもっと細かいメッシュのふるいがあります。

ふるいに「かかった粉」は

一番下の箱に溜まっていきます。
もっと近くでよく見ると

最初に出てきた粉はサラサラした白い粉です。
そして最初にふるいに「かからなかった粉」をもう一度石臼にかけると

今度は少し黒くなってでてきます。さらにふるいに「かからない粉」をかけると

かなり黒い粉となり出てきます。

違いがはっきりわかりますね。
色が黒くなっていくのは、外皮が細かく粉砕されただけではなく、甘皮と呼ばれる特に香りと甘み、粘りが強い部分が何度も石臼に細かく粉砕されていく過程に関係しています。
また、この3種類を当店独自の配合で合わせますが、良いそば粉とは製粉されたとき、手で掴んで形が出来るものが、程良く水分がある上質なそば粉と言われています。それは産地で明らかに違います。
今使っている白滝村のはこんなかんじ


なかなかです。
石臼の回転スピードやふるいのメッシュの違いも重要なんですが、それはまた今度で説明します。
と、以上がいわゆる、金太郎そばの御厨そば(黒そば)に使用するそば粉です。
自家製粉のメリットはこういった工程を自ら行うことで、様々なそば粉を製粉出来るということと、いつでも製粉出来ることで、風味が損なわれないという利点があります。ですから、次の日に打つ分だけのそばの実を挽くことを常に心がけています。
そして・・・
当店は水を一切入れません。それが御殿場(御厨)地方のそばですし、この上質のそば粉と「後日紹介」する山芋で練り上げたそばが・・・
「駿河流 手打そば 金太郎」 でございます。是非、一度ご賞味下さい。
次は白いそばについて書きたいとおもいます。